卒業生の声 小山内 郁子さん
Graduate's Voice
自分の仕事を早く終わらせ、
先輩の仕事を手伝いながら
次の仕事を覚えたい。
株式会社目黒雅叙園
小山内 郁子さん
調理師科夜間卒(2006年9月)
出身が青森県青森出身。アパレル関係で2年間働いた後、服部学園に入学するため上京され、夜間部を卒業されました。現在は、目黒雅叙園の日本料理に在籍。将来、地元青森で小料理屋さんをオープンするという夢に向かって頑張っている小山内さんにお話を伺いました。
調理師を目指した理由
料理人を目指そうと思ったきっかけは何ですか?
小学校低学年の時から、母の手伝いで野菜の皮剥き等をしたり、祖母と一緒にカレーやチャーハン等を作ったりしていました。作ったものを家族が食べて『美味しいよ』って喜んでくれると『また作ろう!』という気になってどんどん好きになりました。
作ったものを喜んでもらえるのはうれしいですよね。
それに料理をすることで食材が色々な形に変わっていくことも面白かったです。興味はありましたが、そのころは本格的に料理人を目指していた訳ではありませんでした。
高校で服飾デザイン科を卒業後は、アパレル関係に就職されたんですよね?
当時はアパレルデザインの道に進みたかったので、服飾デザイン科のある高校に入りました。高校卒業時、このままアパレル関係に進むか、改めて勉強して調理の道に進むか迷ったんです。でも、調理の道に進んで『自分の想像していたのと違って進路変更したいと思ったらどうしよう。調理学校の学費が無駄になったら両親に申し訳ないな』って思ってしまったんです。それで、その時はアパレル関係に就職しました。でも、やっぱり調理の道が諦められなかったので、『調理学校に自費で行こう』と考え、学費を貯めることにしました。
どのようにして調理専門学校を決めたんですか?
情報もお店も多いというメリットを考えて都会に出て勉強することにしました。札幌か東京かで迷いましたが、東京の方が、可能性がたくさんあると思い、上京することにしました。昼間はアルバイトをしたかったので、夜間のある学校を探しました。服部学園の体験入学に参加した時、「昼間と夜間の授業内容が変わらず、夜間でも外部講師の授業もある」と聞き、充実した勉強ができると思って服部学園に決めました。
初めから日本料理の道に進みたいと思っていましたか?
初めはケーキやカフェがいいなと思っていました。東京にいる母の友人にいろんなお店に連れて行ってもらううちに、『和食できちんとしたごはんも出して、お酒も飲めてくつろげるお店もいいな』って思い始めたんです。
連れて行ってもらったお店で印象に残っているお料理はどんなものですか?
小ぢんまりとしたお店のカウンターに大皿で置いてある煮物全般が美味しかったですね。目で見て楽しみ、美味しい料理でお酒を飲むのが好きなんです。
和食のお店に行くことによって、日本料理の授業も楽しくなってきたりしました?
はい。日本料理の授業で生きた鯉をさばく実習があり、力のある人がやるようにと先生が言っていたんですが、チャレンジャーの私は自分から志願し、血みどろになりながらさばきました!自分でさばけたという達成感みたいなものを感じました。
服部学園の思い出
服部学園で印象に残っている思い出を教えて下さい。
先生から現場の話や経験談を聞くのが面白かったです。特に第一線で活躍されている業界のプロから直接授業を受ける『外食産業論』はかなり面白かったですね!私が一番印象に残っているのは「チーズの授業」です。あんなにたくさんの種類のチーズを見たのは初めてでしたし、ブルーチーズに蜂蜜をかけて食べたのも衝撃的でした!
日本料理の道に進むと決めて、目黒雅叙園を選んだ理由は何ですか?
自分で色々なお店に行って食べたりしながら探していたんですがピンとこなかったんです。それで、日本料理の先生に相談したら『目黒雅叙園もいいぞ!』と薦められました。実はそれまでは目黒雅叙園について詳しく知らなかったんですが、、、
毎年、目黒雅叙園には多くの生徒が就職して実績を作っていますからね。
ちょうど、卒業時の卒業記念パーティーが目黒雅叙園で開かれ、その途中、先生のご配慮で、総料理長直々に調理場を案内してくださったんです。
規模の大きなところだからこそ見ることができる光景ですね。
後日、改めて食事に行き、お料理の美味しさにも感激して志願することを決めました。その後はトントン拍子で就職が決定しました。
就職先について
現在はどのような仕事をしていますか?
主に魚の水洗いや刺身関係の準備を担当しています。朝の日課は、鉄火巻き30本とカリフォルニアロール20本を作ることです。海苔を何枚もつなげて『海苔巻ロード』を作って頑張っています!ちょっとずつうまく作れるようになるのを自分で感じた時は嬉しいですね。
すごいですね。ところで、今の仕事の目標は何ですか?
自分の仕事を正確にできるだけ早くこなし、先輩の仕事を手伝わせてもらいながら色々な仕事を覚えるようにしています。
最後に、小山内さんの将来像を教えてください。
3年後は焼き物と揚げ物を担当したいですね。そして、最終的には地元の青森に帰り自分のお店を持ちたいです。
取材班からみた小山内さん
日本料理部門で女性ひとりの小山内さんは、控え目な口調ながらもキラキラと輝いていました。アパレル業界から転身して、自分で学費を準備して青森から上京された小山内さんの意思は強くて素敵でした。いつか青森でこだわりのお料理を出すお店を開業される日が待ち遠しいです。
近藤紳二総料理長にお話しをうかがいました
目黒雅叙園の仕事・料理に対する取組みについて
目黒雅叙園には中国料理、西洋料理、日本料理とございますので、和・洋・中の和及び連携を大切にしています。料理については、お客様に旬を感じてもらえるように二十四節気に合わせたメニューを提供しています。また、何事に対しても徹底して行うこと、料理に関してはもちろん、衛生管理、防火等についても中途半端にしない、させないようにしています。
スタッフへの想い
料理に対する興味を失わずに何事に対しても徹底して行い、一歩、一歩上を目指し、また、料理を作る事だけでなく衛生管理、防火等の知識もしっかり身につけてもらいたいですね。一般の社会人として、専門の料理人としてたとえ次の職場に転職しても、次の職場で、さすが目黒雅叙園出身者といわれるようになってもらいたいです。
服部学園の卒業生を採用して良かったところ
服部学園の卒業生は食に関する思い入れが強く、大切さがわかっているため、早く一人前の料理人になりたいという意識が強く、職場において率先して料理を覚えようと業務をこなすため、同僚達の良い刺激となっています。
服部学園の卒業生の働きぶり
採用して良かった事でもお話しましたが、率先して仕事をしています。同僚達に負けない、早く一人前の料理人になるという気持ちが伝わってきますね。
株式会社目黒雅叙園 総料理長
近藤 紳二様