卒業生の声 関根 竜児さん

Graduate's Voice

料理の世界は、「美味しいものを作る!」
という強い意志と前向きな姿勢が何よりも大切です。

アクアパッツァ
関根 竜児さん

調理師科1年制卒(1997年3月)

13年前に服部栄養専門学校を卒業した關根さん。現在は日本のイタリアンを代表する『リストランテ アクアパッツァ』日高良実シェフがプロデュースする『横須賀 アクアマーレ』でシェフを務め、店舗の責任者として活躍している。そんな彼に学生時代のことや現在の仕事についてお話を聞きました。

手に職をつけたくて料理の世界に飛び込む

關根さんは、高校生になるまで料理に興味がなかったそうだ。「もともと手先が器用で、モノを作るのが好きでした。高校卒業後の進路を考えた時、自分の手で何かを作り、形として残せるような仕事がしたいと思いました。また、海外にも興味があって、いずれは外国で生活をしてみたいという気持ちもありました。それならどの国でも仕事ができる『料理人』の道を目指そうと思ったんです」

さっそく進路指導の先生に相談したところ、「服部栄養専門学校なら、一から料理の基礎が学べるし、調理師免許も取得できる。将来海外で生活したいのなら、足がかりになるはず」と勧められて、迷わず入学を決めたそうだ。

「1年間で和・洋・中・製菓製パンの全ジャンルを経験しました。一流の料理にふれることで料理の技術や感性が磨けたのもよかったのですが、それとともに『料理に対する姿勢』を学ぶことができたのも大きな財産となりました。料理の世界は規律が厳しいですから、服部で学んだ1年間で身だしなみや挨拶、仕事に対する心構えなどをみっちりたたき込んでもらえたのは本当によかったです」

イタリアで2年間を過ごし帰国、さらに上を目指し、名店に就職

そして關根さんがイタリア料理の道に進もうと決めたのは、在学中にイタリアンレストランでアルバイトをしたのがきっかけだそうだ。「学校で学んだことが実際に試せる貴重な場でした。次第にイタリア料理が面白いと感じるようになり、卒業後はそのレストランで4年ほど働きました。そして退職後、念願だったイタリアへ渡ったんです」2年間の滞在で、3軒のレストランで修行した。「せっかくイタリアに来たのだから、現地での生活を楽しみ、いろいろなものを吸収していこうと思いました。最初の1年間は言葉を覚えるのと異文化に馴れるので精一杯でしたが、残りの1年間は気持ちに余裕が出てきて、仕事も生活も充実していました。あの時に培った前向きな姿勢は、その後の自分に大きな影響を与えたと思います」

帰国後、さらに上を目指したいという思いで、イタリア料理の名店『アクアパッツァ』に就職した。そして4年後、厨房の責任者であるスーシェフ(副料理長)のポジションを任されることになった。「仕入れに関して全ての権限を任されています。毎日産地から届く新鮮な魚や肉、野菜を見て、どのように素材を活かした料理を作るかを考え、日高シェフのご意見を伺いながら、その日のメニューを決めます。 お客様から『美味しい』と喜んでいただくために、料理のことを考えている時間が一番楽しいですね。日高シェフから信頼されることは大変光栄ですし、自分を信じてついてきてくれるスタッフがいることにも、この仕事のやりがいを感じます。ですからその期待に応えるためにも、もっともっと勉強しなければと思います。」

そして現在は、日高シェフプロデュースの『横須賀 アクアマーレ』でシェフ(料理長)を務め、店舗の責任者として活躍している。

最後に、料理の世界を目指したいという人に向けてメッセージをいただいた。「料理の世界で生きていくためには『やる気』と『前向きな姿勢』が何より重要です。その強い意志を持ってさえいれば、技術や知識は自然と伴ってきます。常に前を向いて努力すれば、きっと目標に近づけますよ」

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